故郷、常陸大宮を思う

 私は昭和42年、那珂郡大宮町下町、現在の常陸大宮市下町に生まれました。
 子どもの頃は、友達と近くの野山を駆け巡り、山や川の自然の中でのびのび育ちました。当時の常陸大宮の町は、地域の中心として人通りも多く、下町界隈も今より遥かに賑わっていたよう記憶しています。
 小学、中学、高校時代を常陸大宮で過ごし、初めて故郷を離れたのは大学進学の時でした。大学は仙台にあり、そこは生まれ育った常陸大宮の町とは比べ物にならないほど華やかな都会でした。慣れない土地での初めての独り暮らしに、最初は戸惑いました。が、そこは若者の特権。怖いもの知らずで積極的に行動するうちに、新しい土地での生活にもすぐに慣れ、学生生活を謳歌しました。
 しかし楽しい時が過ぎるのは早いもの。瞬く間に4年間が過ぎ、気が付くと卒業の日を迎えていました。
 卒業後は就職の為、再び常陸大宮の町に戻りました。家族も友人たちも、故郷は4年前と同じように私を温かく迎えてくれました。
 ですが、私は心の中に「以前の故郷、4年前の故郷とは何かが違う」。そんな気持ちを、漠然と心の中に感じていました。
 偶然にもその答えは、簡単に見つかりました。子供の頃友達と遊んだ野山、慣れ親しんだ古い町並みに改めて目を向けた時、気が付いたのです。心の中に湧き上がってくるもの。それは言葉では言いあらわすことの出来ない、懐かしさと安堵感。故郷への「慕情」。そこに暮らす人々のへの「敬愛」。心の中に眠っていた気持ちにやっと気づいたのです。
 「この町で生まれ育った思い出を、何時までも忘れたくない。大宮の町や家族や友人、同じ町に住む人たちを大切にしたい」とその時、強く心から感じたのです。そしてその時の思いが、私を市政へ参加させる原動力となりました。
 世間には、若くして故郷を離れ、遠くの地で暮らしながらも「老後は、出来れば生まれた故郷へ戻って暮らしたい」と考える方が多くいらっしゃいます。生まれ育った故郷から長い時間離れていた分、私などよりずっと、故郷を思う気持ちは強いに違いありません。そんな方々の為にも、「いつまでも変わらない、明るく元気な故郷」として、常陸大宮を残しておきたいのです。
 もちろん、今ここで暮らす人たち、そして子どもたちの為にも。

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